催眠彼女


催眠彼女

催眠彼女


価格帯もCG枚数もリリース速度も申し分ないゲームです。
ただ、催眠ゲームスキーから言わせると正直小首をかしげる出来でした。


<CG>
枚数…40枚(差分抜き)
回想枠…22枠


どこをどう見ても申し分のない出来だと思います。
内訳としては絵利理が大半で、妹と母は添え物と思ってください。

<シナリオ>
シナリオの体裁は整っていますが上手とはいいがたい感じでした。
主人公は謎の女から貰ったマッチで絵利理に自分を彼氏だと勘違いさせ
様々なプレイを行っていくというのが全体の流れです。


エロシーン自体は若干短めな印象も受けましたが全体としてはかなり頻繁に
ある為、コストパフォーマンスは高いです。


ただ惜しいことに、ストーリーで作品の根幹となる催眠術は
活かされていませんでした。
エロゲーにおける催眠術は「その力で様々な条件を発動させること」で
非現実的なエロ設定を可能にする実に便利な能力として描かれます。
催眠彼女においても特定のエンディングでは主人公が
絵利理を操っていることからマッチが主人公と彼氏とを
勘違いをさせるだけの限定的なものではないことははっきりしています。
ですがこの主人公と来たらマッチを使う→彼氏に変わり彼氏としてセックス、
このワンパターンがあまりにも多すぎます。
全くもってもったいない。これでは催眠エロゲーファンは満足できません。
個人的に催眠術というとBLACKRAINBOW作品の村越を思い出すのですが
村越は相手の趣味、特技、家庭環境、職業等設定に合わせた催眠を行い
オーダーメイドのエロ行為を模索していった主人公でした。
それに対し、催眠彼女の主人公はただ催眠術を使っているだけの主人公です。
催眠とエロゲーで銘を打つのであれば他社といえども前例を踏まえて
新たなエロ催眠術を生み出して欲しかったです。



<総括>
コストパフォーマンスは上々で申し分なし。
ただ、催眠ゲーとしては落第点、次回の頑張りを期待しています。